10月13日(月)はスポーツの日(国民の祝日)ですが、当院はシャント閉塞、脱血不良など、シャントトラブルの治療を行います。
まずはお電話ください。
これらの医療証をお持ちの方は受診時に持参、提出してください。自己負担額が軽減、もしくは免除されます。
当院は、透析用シャント(血液透析のための血管アクセス)の「造設」「治療」に特化した施設です。
治療はすべて局所麻酔での日帰り手術として行っています。
当院では、ほぼすべての治療で、選択的皮神経ブロックという方法を用いることで、鎮静薬を使用せずに治療を受けていただけるようにしています。鎮静を行わないため、治療後もご自身で自動車を運転してお帰りいただけます(安全のため、詳細は医師が個別に判断いたします)。
また、局所麻酔・日帰りで行う医療は、入院治療と比べて医療費を抑えることができるという利点があります。自己負担がない場合でも、国や保険制度全体の医療費負担の軽減につながります。
患者さんにとって身体的・経済的な負担をできる限り少なくし、安全で質の高い治療を提供することを目指しています。
通院されている施設から入院での手術を提示された時には、主治医の先生に当院への受診希望を伝えてみてください。通院先で手術をされる場合でも、シャント治療医としての私の経験にもとづいた参考意見をお伝えできることがあります。
圧迫を避ける: 時計、きつい服、腕枕(シャント肢を下にして寝ない)、かばん、採血、血圧測定などは避けてください。
傷つけない: ぶつけたり、転んだりしないように注意してください。爪が長いと、 無意識のうちにシャント部分を引っ掻いてしまい、傷から細菌が侵入する原因となります 。爪を短く切りましょう。
運動:シャントに直接体重をかけない限りは、運動を行なっても大丈夫です。
清潔を保つ: 毎日シャワーで洗い、清潔に保ってください。針穴保護のガーゼや絆創膏は翌日までに取り除いて下さい。(シャント血管への圧迫を避けることにもつながります)
皮膚の乾燥を防ぎ、保湿を心がける:皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し、かゆみを引き起こしやすくなります。かゆみから皮膚を掻きむしると傷ができ、感染のリスクが高まるため、保湿ローションなどで皮膚を保護することが大切です 。
シャントの観察: シャント部分を毎日観察し、朝夕2回は耳を当てるか聴診器で音を確認しましょう。また、シャント部分に触れて拍動が正常に感じられるかの確認もしましょう。発赤、腫れ、痛み、しびれなどがあればすぐに相談して下さい。
患者さま自身がどのようなところに注意すればよいかを理解し、日々の観察を習慣化することが大切です。観察には見る、触れる、聞くの3つのポイントがあります。
見る:シャント肢(腕)の見た目の変化
シャント側の腕が浮腫んでいる、シャント部位が赤く腫れている 、痛みや熱感がある 、白い膿が排出されている (感染の可能性) 、シャント部位にコブ状の膨らみがある (瘤化の兆候) といった変化は、シャント異常のサインです。
触れる:スリル(シャントの振動)の確認
シャント血管に手を当てた際に指先に感じる「ジーッ」・「ざわざわ」とした振動がスリルです 。振動が弱くなったり、途切れ途切れになったり、部分的にしか感じられない場合、またはいつもと違う強さやリズムを感じる場合は注意が必要です 。 シャントが詰まっている場合は、その部分が硬くなり痛みを伴うこともあります 。
聞く:シャント音の確認
シャントに耳を当てるか、聴診器を当てて聞こえる血流音がシャント音です。正常なシャント音は低めの「ザーザー」という音が一定のリズムで聞こえる状態です 。「ヒューッ」や「ピーピー」といった高い音に変化する、音が小さくなる、音が途切れ途切れになる 、あるいは全くシャント音がしなくなるといった変化は、血流の異常、特に狭窄や閉塞のサインとして重要です。これらの変化が感じられた時は通院先または当院に相談して下さい。
防水フィルムを貼付すれば当日からシャワーが可能です。浴槽での入浴も可能ですが、創部を浴槽に完全に浸けるのは術後1週間は控えて下さい。防水フィルムは剥がれるまでそのまま貼り替えなくても大丈夫です。温泉は不特定多数の人が利用し感染の可能性が高まるため注意が必要です。1週間経過すればフィルムは貼付なしでも大丈夫です。
回復状況や仕事・学業内容によりますが、手術部位に負担がかからないように徐々に復帰を進めるのが望ましいです。手術部位に負担がかかる激しい動きや接触は避けるべきですが、それ以外は問題ありません。
出血のリスク: アルコールには血管を拡張させ、血行を良くする作用があります。手術直後は傷口からの出血や内出血のリスクがあるため、飲酒によってこれらの症状が悪化する可能性があります。一般的には、手術当日と翌日の2日間は禁酒が推奨されています。
自己血管内シャント(AVF:Arteriovenous Fistula)の場合
人工血管内シャント(AVG:Arteriovenous Graft)の場合
5月7日水曜日から開院です。
休診日は木曜日と日曜日です。土曜日も終日診療を行います。
祝日は休診ですが、月・火・金・土にあたる時は閉塞等に対処するため待機対応します。
診察時間は8:45から17:00までです。
当院への患者紹介は「紹介する」を御覧下さい。
4月27日は、本当に良いお天気で、内覧会も賑やかに終えることができました。お忙しい中、お越しくださった皆様、本当にありがとうございました!開院後、落ち着きましたら改めてゆっくりご挨拶させてください。まずは、取り急ぎお礼申し上げます。
医療関係者、特に透析医療にたずさわっている方に向けた内覧会を計画しています。まだ確定していませんが、以下の内容で調整中です。
2025年4月27日(日曜日) 8:00から20:00 → 17:00まで
当院敷地の駐車可能台数は4台です。近隣の月極駐車場を契約する予定ではありますが、最近のマンション建設ラッシュで駐車場が不足しています。
できるだけ分散できるよう、自家用車で来院予定の方は事前に来院予定時刻をお聞かせいただき、当サイトで駐車台数を共有できれば、と考えています。
詳細については追って当サイト掲載の他、直接御連絡させていただきます。
お問い合わせ、御希望等ありましたらメール等でお知らせください。
藤田
用語説明
縫合(ほうごう):縫い合わせること
吻合(ふんごう):管と管を縫合してつなぎ合わせること
狭窄(きょうさく):細く、狭くなること
閉塞(へいそく):血管が詰まってしまい、血液の流れが止まってしまうこと
シャントの血管内治療
シャント治療には「外科手術」と「血管内治療」とがあります。外科手術とは皮膚を切開して行う治療です。血管を縫合、吻合するためには外科手術が必要です。血管内治療は、「経皮的治療」とも言い、太さ約2mmのプラスチックチューブ(シース)をシャント血管に刺して、血管の内側から治療をする方法です。
血管内治療の代表格は血管が細くなった部分を風船でひろげる「PTA」です。
PTA(経皮的シャント拡張術)
シャント血管が狭窄すると、透析で十分な血液がとれなくなったり、シャントが閉塞してしまう原因になります。そのため、狭窄した血管をひろげるために、バルーンカテーテルで狭窄した部位を加圧し、血管を内側から拡張します。PTAはエコーを見ながら行う場合と、X線透視を使用する場合があります。治療にかかる時間は15-30分程度のことが多いですが、病変が複雑な時などは1時間以上かかることもあります。
PTAで起きる合併症には再狭窄、破裂、シース部の血腫などがあります。
麻酔
当院で行うシャント治療はすべて局所麻酔と神経ブロックで行っています。局所麻酔は治療をする部位に直接麻酔薬を注射する方法です。神経ブロックは治療をする部位の感覚をつかさどる神経へ麻酔薬を注射する方法です。
麻酔に関連する合併症には局所麻酔薬に対するアレルギー、大量の局所麻
酔が吸収されることよる急性中毒、麻酔薬の注入による神経、血管損傷などがあります。
血管内治療の危険性、合併症
再狭窄
シャント狭窄にPTAを行っても残念ながら数ヶ月のうちに60~70%で再狭窄が生じます。
破裂
バルーン拡張によって血管が破れてしまうことがあります。血管が破れると周囲に出血をしますが、ほとんどの場合、出血した血液がかたまることにより止血されます。出血は数週以内に吸収されます。出血が
止まらないときには「ステントグラフト」(シースから入れられる人工血管の一種)を使用したり、緊急外科手術が必要になることもあります。私が勤務していた施設では2020年に6309件のPTAを行い、破裂部分が止血できず、外科手術が必要になったのは4件(0.06%)でした。
放射線被曝(ひばく)
血管内治療はエコー下またはX線透視下に行います。X線透視下における血管内治療では、X線による被爆を伴います。当院では、おおよそ1分間に0.5~8mGyのX線を使用して治療を行っています。(医療被爆ガイドラインで定められた被爆低減目標値は1分間に20mGyです。
血管攣縮(れんしゅく、スパスム)と治療直後の閉塞
PTAや注射針を刺す刺激によって血管の筋肉が収縮し、血管が縮み上がり、血流が止まってしまう場合があります。通常は1時間以内に筋肉がゆるみ元に戻りますが、血液がかたまり、シャントを閉塞させてしまうこともあり、再治療、再手術が必要になることもあります。
□治療中に治療内容を変更する場合があります
治療の状況により、はじめに予定していた方法を変更する場合があります。治療の途中で新たな病変が判明したり、合併症に対処したりするためです。治療内容の変更は医師が必要と認めた時には治療中に患者本人、付き添いのかたに説明することもありますが、通常は治療を終えた後に変更内容を説明します。